横浜三塔として親しまれている三つの塔のうち、本日は現在でも県庁として利用されているキングの塔(神奈川県庁)をご紹介したいと思います。
他の塔もそうですが、キングの塔は見たことはあるけど中に入ったことはないという人も多いのではないでしょうか。平日のみではあるものの実は屋上には自由にあがることができ、眺めが抜群ですよ!
キングの塔(神奈川県庁)の概要
関東大震災で焼失した旧県庁舎にかわって、昭和3年(1928年)に建てられた現県庁舎。新庁舎も隣りにありますが、今でも現役の県庁舎として活用されています。
ジャックの塔(横浜市開港記念会館)同様重厚感はありますが、辰野式フリークラシックと呼ばれる西洋建築様式(東京駅舎など)のジャックの塔とはデザインテイストは大きく異なり、こちらには和のテイストが盛り込まれています。
エレベーターなど老朽化を感じる場所もあるものの、玄関ホールはとても厳かで極楽浄土に咲く幻の花といわれる宝相華の装飾などで飾られています。
以前から有形文化財に登録されていましたが、2019年には重要文化財に指定されました。
アクセス・見学可能時間
みなとみらい線日本大通り駅(1出口)すぐ、JR関内駅からは徒歩10分程度です。
- 見学可能時間:平日8:30〜17:15(12.29〜1.3除く)
- 入館料:無料
本庁舎公開日
本庁公開日には普段は見ることができない以下の場所を見学することができます。
- 知事室(扉の外からの見学)
- 旧議場
- 旧貴賓室
- 正庁
公開日は以下ページにて案内されますが、残念ながら本記事執筆時点では新型コロナウイルスの影響で当面中止となっています。
屋上展望台・歴史展示室
本庁公開日以外でも、見学可能時間帯であれば6階の歴史展示室と屋上展望台は自由に見学することができます。
展示室では神奈川県庁の歴史などを学ぶことができるので、ここを見てから屋上や建物内部を見学すると理解が深まります。
そして、屋上に出るとキングの塔を間近に見ることができますよ。
五重の塔をイメージさせる和洋折衷の建築デザインで、帝冠様式と呼ばれるようです。神奈川県庁以外には、九段会館や名古屋市庁舎などがこの帝冠様式に当たるとのこと。
ロの字になっている屋上からは大さん橋、赤レンガ倉庫、マリンタワー、みなとみらいなどベイエリアをぐるっと眺めることができます。
柵は当時のままなのでしょうか。高いフェンスで覆われている訳ではなく、とても見晴らしがいいです。
屋上からのクイーン・ジャックの塔の眺め
屋上からは横浜三塔の他二塔もよく見えます。
こちらはクイーンの塔(横浜税関)。
キングの塔やジャックの塔の重厚感のあるデザインとは異なり、イスラム建築風の上品かつ柔らかく丸みのある塔でクイーンという名前に相応しいデザインとなっています。
なお、横浜税関1階の資料展示室は新型コロナウイルスの影響で当面の間休館となっています(本記事執筆時点)。
続いてジャックの塔(横浜市開港記念会館)。
横浜市開港記念会館の四隅のうち三隅にはジャックの塔だけでなく八角ドームと角ドームもあるんですが、神奈川県庁屋上からだと一望することができます。
こうやって見ると、やはり横浜市開港記念会館は美しいですね!
以上、キングの塔(神奈川県庁)のご紹介でした。
ジャックの塔(横浜市開港記念会館)、クイーンの塔(横浜税関)は以下の記事で紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。