キャッシュレス・ポイント還元制度、皆さん活用していますでしょうか。対象店舗でキャッシュレス決済すると最大5%還元されるというやつですね。
2019年10月1日の消費税率引上げに伴い9ヶ月間限定で導入された本制度、2020年6月いっぱいで終了となります。そして2020年9月から2021年3月末までの7ヶ月間、新たにマイナポイント事業なるものが実施される予定です。
先日マイナポイント利用に向けた予約手続きをしたので、ご紹介したいと思います。
マイナポイント制度とは
制度の目的
キャッシュレス・ポイント還元制度は消費税率引上げに伴う需要平準化とキャッシュレス促進による生産性・利便性向上が目的でしたが、マイナポイントは消費の活性化、マイナンバーカードの普及促進、官民キャッシュレス決済基盤の構築を目的としています。
そのため、本制度を利用するためには対象のキャッシュレス決済手段だけでなくマイナンバーカードを持っている必要があります。
総務省の統計では、マイナンバー交付枚数は2020年5月1日時点で約2,085万人、普及率16.4%とまだまだ。こういうのは皆が活用してこそ生産性・利便性が上がるので今回の制度は納得です。普段から利活用しないと特定定額給付金のような緊急時にうまく運用がまわらず、利用者側も自治体側も困りますからね。
時期
マイナポイント制度は、実施期間は2020年9月〜2021年3月までの7ヶ月間ですが予約はすでに始まっています。
- 予約:現在受付中(本記事執筆時点)
- 申込:2020年7月〜
- 実施期間:2020年9月〜2021年3月
以下FAQに「マイナポイントの予約者数が予算の上限に達した場合には、マイナポイントの予約を締め切る可能性があります。」という記載があります。
2020年度当初予算ではポイント還元原資で2,000億円、システム改修を含む事務経費で458億円計上とのことだったので、還元金額上限5,000円で4,000万人分という計算になります。4,000万人以上が申し込むかは不明ですが、少なくとも国民全員分の予算としては計上されていませんので申請はお早めに!
還元率・還元金額上限
還元率
キャッシュレス・ポイント還元は最大5%でしたがマイナポイントは25%!
還元率だけでいうと大盤振る舞いですね。
還元金額上限
マイナポイント還元上限は対象期間トータルで5,000円、購入金額でいうと2万円分です。
キャッシュレス・ポイント還元制度が例えばPayPayは25,000円/月、一般的なクレジットカードは15,000円/月がポイント還元上限なので、比べると少し物足りない金額だと感じてしまいます。
とはいえマイナンバーカード単位での還元となるので、例えば3人家族であればマイナンバーカード3枚に対して5,000円×3で15,000円まで還元可能となります。
対象年齢
消費者向けの「よくあるご質問」には以下記載があり、特段年齢による制限はありません。
Q: マイキープラットフォームは誰でも利用可能か。
A: マイナンバーカードを持っており、かつ、利用者証明用電子証明書の発行を受けている方はどなたでも利用することができます。
キャッシュレス決済事業者向けのQAではもう少し踏み込んだ記載や関連する記載があったので以下抜粋します。
Q: マイナポイントの申込は年齢制限なく申込み可能ですか。
A: 可能です。マイキープラットフォームでの制限は設けておりません。
Q: キャッシュレス決済サービスを持っていない家族など、未成年の子ども以外の家族の申込みを行うことはできますか。
A: 原則、マイキーIDに紐づけできるのは、本人(名義)のキャッシュレス決済サービスです。ただし、乳幼児などのように、本人が申込めず、キャッシュレス決済サービスを持っていない場合については、法定代理人が申込むことを許容する想定で調整中です。それ以外の場合は、本人名義のキャッシュレス決済サービスへの申込みのみ許容されます。
Q: 本人利用に限定できない家族カードの利用は、キャッシュレス決済事業者判断にて対象としてもよいですか。
A: 家族カードの利用を対象外にするかどうかはキャッシュレス決済事業者側の判断で問題ありません。しかしながら、家族カードが異なる決済サービスIDで管理できることが大前提です。
よくあるご質問 – キャッシュレス決済事業者向け(マイナポイントページ)
対象キャッシュレス決済方式
以下サイトに現時点で登録済みのキャッシュレス決済方式が掲載されています。
- クレジットカード・デビッドカード
三井住友カード、dカード、au PAYカード、楽天カード、etc - 電子マネー・プリペイド
Suica、PASMO、楽天Edy、nanaco、etc - QRコード
PayPay、d払い、au PAY、メルペイ、はまPay、etc
対象店舗
キャッシュレス・ポイント還元制度では中小企業・小規模事業者店舗とコンビニなどのフランチャイズ店舗に限定されていましたが、今回の制度は店舗ではなくキャッシュレス決済事業者に紐づいています。
店舗が該当決済方式にさえ対応していれば対象となるため、利用者側からするとこの点はキャッシュレス・ポイント還元制度と比べて便利ですね。
マイナポイント利用開始までの手続き
続いて、利用開始までの手続きをご紹介します。
マイナンバーカード取得
まずはこれがないと始まりません。新型コロナウイルス対策の特定定額給付金オンライン申請で取得した方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、世帯主だけしか持っていない方もいらっしゃるかもしれません。我が家もそのクチで、今回妻と娘のマイナンバーカードを申請しました。
本記事ではマイナンバーカード取得方法は割愛しますが、申請方法は以下に記載されていますよ。
まだ持っていない方は早めに申請することをオススメします。申請からカード発行まで通常3~4週間程度かかり、マイナポイント開始直前には混み合うことも予想されます。
マイナポイント予約(マイキーID発行)
予約方法は以下3パターンありますが、ここではスマホからの予約手順をご紹介します。パソコンからは、マイナポータルと違って残念ながらmacOSやEdge, Chromeに対応していないのでご注意ください(IE 11はもう切るべきだと思いますけどね…)。
- iPhone 7以降 / NFC対応Androidスマートフォン
- パソコン+ICカードリーダー
※パソコン環境はWindows 8.1以降、Internet Explorer11 - 各自治体に設置されている支援端末からの予約
1, 2での対応が困難な方向けに方法3が用意されていますが、自治体により対応状況が異なりますので事前に確認が必要です。
横浜市は支援窓口を以下の通り設置予定です。
・場所:各区役所
・期間:2020.6.17(予定)〜10.30 平⽇9時〜17時
(⻄/港北/緑/⻘葉/都筑区は⼟曜開庁⽇も実施)
マイナポイント事業について(横浜市役所ページ)
アプリのダウンロード
- iPhoneの場合:App Storeで「マイナポイント」をインストール
- Androidの場合:Google Playで「マイナポイント」と「JPKI利用者ソフト」をインストール
Androidの場合は、iPhoneと違って「JPKI利用者ソフト」というアプリのインストールも必要となります。
アプリからの申込
マイナポイントアプリを起動し、画面に従って予約を進めていきます(画面キャプチャはAndroidスマートフォンのものです)。
「マイナポイントの予約」をタップし、マイナンバーカードをスマホにかざした状態で「次へ進む」をタップ。
かざす場所はスマホ背面などにある以下マークですが、iPhoneやPixelのようにNFCに対応していてもマークはついていない機種もあります。かざす場所が分からない方はアプリ画面の「セット方法がわからないとき」から確認、またはお使いのスマホのマニュアルからご確認ください。
読み取りに成功すると、利用者証明用パスワードを入力します。4桁数字のパスワードで、署名用パスワード(6〜16桁の英数字)とは異なりますのでご注意ください!
パスワード認証に成功すると、マイキーIDが表示される(画面キャプチャの黒塗り部分)ので「発行」ボタンをタップします。確認ダイアログで「OK」タップ後、マイキーIDの発行&マイナポイント予約が完了します。
マイキーIDは、画面下部にある「スクリーンショット保存」や自分でメモするなどして保存しておきましょう。
本記事執筆時点では、ここまでで手続き完了です(7月以降に別途申込作業をすることとなります)。
なお、利用者マイページへはマイナンバーカードを使ってログインします。
下の1枚目画面にある「マイナンバーカードでログイン」をタップし、マイナンバーカードをスマホにかざすと2枚目のトップ画面が表示されます。
左上のハンバーガーメニュー(三本線のアイコン)をタップすると、自分のマイキーIDが表示され、マイキーIDの変更やメールの設定メニューが開きます(現時点で設定を変更しておく必要性はないかと思います)。
マイナポイント申込
予約完了後、7月からマイナポイントの申込が開始されます。
このタイミングで利用したいキャッシュレス決済サービスを1つ選択することになるので、現状保有していない新たなキャッシュレス決済サービスを使いたい場合は事前に該当キャッシュレス決済サービスへの申し込みを済ませておきましょう!
マイナポイント利用開始
マイナポイント制度は2020年9月から開始、2021年3月までの7ヶ月間となります。
今回の制度は選択したキャッシュレス決済が使える店舗であれば貯まるので、7ヶ月間あれば上限まで使うハードルは低そうですね。
ポイントの使い方
マイナポイントという名称がついていますが、マイナポイントとはあくまでも対象キャッシュレス決済事業者が付与するポイント等の総称です。
ですので、たまったポイントがどこで使えるか、何ポイントから使えるかは選択したキャッシュレス決済事業者の決済サービスによることとなります。普段から活用しているキャッシュレス決済であれば、特に使い方で戸惑うことはなさそうですね。
以上、いかがでしたでしょうか。
せっかく貰えるポイント、しっかり貰って有効活用したいですね。また、キャッシュレス決済は新型コロナウイルスの影響で現金より感染リスクの低い支払い方法としても注目されているので、これを機にもっと普及するといいなと思います。